胃が気持ち悪い

胃が気持ち悪い・吐き気がするとき
—— 「いつもの不調」と決めつけずに

「なんとなく胃がムカムカする」「食欲がわかない」「吐き気が続いている」
胃の不快感は、多くの方が日常的に経験する症状です。
多くは食事や疲れ、ストレスといった一時的な要因で起こりますが、胃だけでなく、心臓・脳・耳・代謝など、他の臓器の不調のサインとして吐き気が現れることもあり、「ただの胃の不調」では済まない可能性も含めて、適切な対応をが必要になります。

こんな症状があれば
すぐにご相談ください

「気持ち悪い」と感じる症状の裏に、命に関わる病気が隠れていることがあります。以下に該当する場合は、迷わず救急対応をご検討ください。

  • 吐血した/コーヒーかすのような嘔吐物が出た
  • 嘔吐が止まらず水分が摂れない状態が続いている
  • 胸の痛み・冷や汗・息切れを伴う
    ※心筋梗塞の可能性
  • 激しい頭痛・ろれつが回らない・手足のしびれを伴う
    ※脳卒中の可能性
  • 激しい腹痛を伴う吐き気
  • 意識がもうろうとしている・呼びかけに反応が鈍い
  • 38度以上の発熱や強い倦怠感を伴う
  • 口の渇き・尿量減少・ふらつきなど脱水のサインがある

あなたの「気持ち悪さ」は
どのタイプ?

気持ち悪さは「どんな時に出るか」によって原因がかなり違います。

食事と関係する
  • 食後30分〜数時間で気持ち悪くなる
  • 食事をすると胃がもたれる
  • 少し食べただけですぐ満腹になる
  • 胸焼け・げっぷを伴う

疑われる疾患

機能性ディスペプシア/逆流性食道炎/胃炎/胃潰瘍

朝・空腹時に気持ち悪い
  • 朝起きたときに最も気持ち悪い
  • 空腹になると吐き気が強くなる
  • 女性で月経の遅れがある(妊娠の可能性)
  • 食べると一時的に楽になる

疑われる疾患

胃潰瘍/十二指腸潰瘍/妊娠初期/低血糖

動くと気持ち悪い・めまいを伴う
  • 頭を動かすと気持ち悪くなる
  • 立ちくらみ・ぐるぐる回るめまいを伴う
  • 耳鳴り・難聴・耳のつまり感がある
  • 乗り物酔いと似た感覚

疑われる疾患

良性発作性頭位めまい症/メニエール病/前庭神経炎

強い頭痛や神経症状を伴う
  • これまで経験したことのない激しい頭痛
  • ろれつが回らない・手足の麻痺やしびれ
  • 視界の異常・物が二重に見える
  • 意識がもうろうとする

疑われる疾患

脳卒中・くも膜下出血等の緊急を要する可能性

どのくらい続いたら受診すべき?

吐き気は症状の続く期間と他の症状の有無で対応が変わります。

急性(数時間〜数日)食あたり・かぜ症状・一時的なストレスなどが多い原因。水分補給を心がけ、改善傾向があれば経過観察可能。
1週間以上続く機能性ディスペプシア・慢性胃炎・薬剤性などが考えられます。
食欲低下・体重減少を伴う慢性胃炎・胃潰瘍・胃がん・膵臓疾患などの可能性。早めの胃カメラ検査をおすすめします。
胸痛・頭痛・神経症状を伴う消化器以外の重篤疾患の可能性がありますので、早急に受診が必要です。

なぜ気持ち悪くなるの?
考えられる原因

吐き気のメカニズムは複雑で、胃の異常だけでなく、脳の嘔吐中枢・内耳・代謝など多方面からの刺激で起こります。

胃の機能異常(胃酸・運動の乱れ)
胃酸の分泌バランスが崩れたり、胃の動きが弱まったりすると、胃内容物の停滞や逆流が起こり、気持ち悪さやもたれが生じます。機能性ディスペプシアの中心的な原因です。
胃・食道の炎症や潰瘍
急性胃炎・慢性胃炎・胃潰瘍・逆流性食道炎などの粘膜異常により吐き気が起こります。胸焼け・げっぷ・食欲不振を伴うことが多いのが特徴です。
感染(ウイルス性・細菌性胃腸炎)
ノロウイルス・ロタウイルス・食中毒原因菌などによる急性胃腸炎では、突然の吐き気・嘔吐・下痢・腹痛を起こします。多くは数日で軽快しますが、脱水に注意。
ストレス・自律神経の乱れ
精神的緊張は胃の動きを止め、吐き気を誘発します。緊張する場面や不安が強い時に気持ち悪くなる方は、自律神経の影響が大きいと考えられます。
薬剤の副作用
抗菌薬・鎮痛剤・抗がん剤・鉄剤・糖尿病薬・オピオイドなど、多くの薬剤が吐き気の原因になります。新しく薬を飲み始めた時期と症状が重なる場合は、医師・薬剤師にご相談ください。
胃がん・悪性疾患
頻度は高くないものの、長引く吐き気・食欲低下・体重減少を伴う場合は悪性疾患の可能性も。胃カメラによる確認をおすすめします。

吐き気の背景に隠れている可能性のある病気

同じ「胃が気持ち悪い」でも、原因によって治療法はまったく異なります。原因の特定が大切です。

機能性ディスペプシア
検査で異常がないにもかかわらず、胃の気持ち悪さ・もたれ・早期満腹感が続く疾患。胃の動きや知覚の異常が原因で、薬物療法と生活指導で改善します。
急性・慢性胃炎
胃粘膜の炎症により、気持ち悪さ・もたれ・胃痛が出る代表的疾患。慢性化するとピロリ菌の関与が疑われ、胃がんリスクともなります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃酸により粘膜に潰瘍ができる疾患。吐き気・痛み・胸焼けが特徴で、進行すると吐血の原因になることも。胃カメラと薬物治療が必要です。
逆流性食道炎
胃酸が食道に逆流して炎症を起こす疾患。胸焼け・げっぷ・酸っぱい液の逆流とともに、気持ち悪さが続きます。
感染性胃腸炎
ウイルスや細菌の感染により急激な吐き気・嘔吐・下痢を起こす疾患。多くは数日で軽快しますが、脱水対策が重要です。
急性膵炎・胆石症
膵臓や胆嚢の病気でも吐き気が強く出ます。脂っこい食事後の右上腹部痛や背部痛を伴う場合は、エコー検査が必要です。
胃がん
初期は無症状が多いものの、進行すると気持ち悪さ・食欲低下・体重減少が現れます。早期発見が完治への鍵で、胃カメラ検査が確実です。
消化器以外の重篤疾患
心筋梗塞・脳卒中・髄膜炎・緑内障発作など、緊急性の高い疾患が吐き気として現れることがあります。他の症状を伴う場合は要注意。

気持ち悪さが続いている方へ

原因がはっきりしないまま吐き気を我慢するのは、心身ともに大きな負担です。
胃カメラ検査で原因を確認することが、解決への近道です。

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長く続く気持ち悪さには
原因特定の検査を

吐き気の原因は多岐にわたるため、症状や経過に応じた検査を選択することが大切です。当院では症状に合わせて適切な検査をご提案します。

吐き気の原因を調べる検査

  • 胃カメラ検査:胃炎・潰瘍・がん・ピロリ菌の評価
  • 腹部エコー検査:肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓の確認
  • 血液検査:肝機能・腎機能・甲状腺・血糖・電解質
  • 必要に応じて他科紹介:循環器科・神経内科・耳鼻科・婦人科など
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