大腸がん
- 大腸がんとはどんな病気?
- 見逃したくない大腸がんのサイン
- こんな方はリスク高
- こんな症状はありませんか?
- 大腸の部位と症状の特徴
- 大腸がんのステージ分類
- よくあるご質問
- 大腸の健康を守る、一歩を踏み出しませんか
大腸がんとはどんな病気?
大腸がんは、大腸の粘膜の細胞ががん化して発生する悪性腫瘍です。その多くは、はじめは良性のポリープ(腺腫)として現れ、それが時間をかけてがんへと変化していくことがわかっています。この「腺腫を経てがんが発生する」という流れが、大腸がんの代表的な発生経路のひとつと考えられています。組織のタイプとしては、その大部分が腺癌(せんがん)とされています。
発生しやすい部位
大腸がんは、直腸やS状結腸といった大腸の左側にできやすいとされています。ただし近年は、盲腸や上行結腸といった右側の大腸に発生するケースも増加傾向にあるといわれています。
発症しやすい年齢
大腸がんは50代以降で急に増えてくる病気です。ただし、遺伝的な要因をお持ちの方では、より若い年代で発症することもあるため、家族歴のある方は注意が必要とされています。
治療について
大腸がんは、早期に発見できれば内視鏡治療による完治も期待できる病気です。進行した場合でも治療法は大きく進歩しており、いずれの段階においても、早期発見・早期治療が重要とされています。
予防と早期発見のために
大腸がんの予防・早期発見には、いくつかの方法があります。便潜血検査による検診を定期的に受けること、大腸内視鏡検査でポリープの段階のうちに切除しておくこと、そして食生活をはじめとする生活習慣を見直すことが大切とされています。特に、良性のポリープのうちに取り除いておくことは、将来の大腸がんの予防につながると考えられています。
見逃したくない大腸がんのサイン
大腸がんは早期には症状が出にくく、症状が出た頃には進行している場合があります。以下の症状に心当たりがある方は、放置せず早めの検査をご検討ください。
これらの症状は必ず大腸がんを意味するわけではありません(痔核・大腸ポリープなど良性疾患のことも多いです)。ただし、原因を確実に区別するためには大腸内視鏡検査が有効です。40歳以上で一度も受けたことがない方は、無症状でも一度の検査をご検討ください。
- 血便が出た(鮮血便・暗赤色便のいずれも)
- 便に血や粘液が混じっている
- 便通の習慣が変わった(急な便秘・下痢・便秘と下痢の繰り返し)
- 便が細くなってきた
- 便が残っている感じ・排便してもすっきりしない
- 説明のつかない体重減少がある
- お腹の張り・腹痛が続いている
- 健診で貧血や便潜血陽性を指摘された
こんな方はリスク高
- 50歳以上の方
- 大腸がんの罹患率は50代から急激に上昇します。この年齢から便潜血検査による大腸がん検診が公的にも推奨されています。50歳以上で一度も大腸内視鏡検査を受けたことがない方は、症状がなくてもぜひ一度検査をご検討ください。
- 家族に大腸がん・大腸ポリープの方がいる
- 大腸がん・大腸ポリープの家族歴があると発症リスクが高まります。遺伝要因と共通の生活環境要因の両方が関与します。第一度近親者(親・兄弟姉妹・子)に大腸がんの方がいる場合、通常より早めの検診開始が検討されます。まれに遺伝性大腸がん(リンチ症候群・家族性大腸腺腫症など)もあります。
- 食物繊維の摂取が少ない方
- 食物繊維は便の量を増やし、腸内環境を整え、発がん物質と大腸粘膜の接触時間を短くする効果があります。野菜・果物・全粒穀物が不足すると、大腸がんリスクが上がる可能性が指摘されています。
- 喫煙・過度の飲酒
- 喫煙と過度の飲酒はいずれも大腸がんのリスクを高めます。両方の習慣が重なるとリスクは相乗的に上昇します。
- 肥満・運動不足
- 肥満(特に内臓脂肪型肥満)と運動不足は大腸がんのリスク因子です。日常的な身体活動はリスクを下げる方向に働きます。
- 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
- 長期間の炎症性腸疾患は大腸がんのリスクを高めます。特に潰瘍性大腸炎で長期罹患・広範型の場合、専門医の指示のもとで定期的なサーベイランス(監視)内視鏡が推奨されます。
こんな症状はありませんか?
大腸がんの症状は多岐にわたりますが、共通するのは「早期には症状が出にくい」こと。だからこそ、症状に頼らない検診が大切です。
大腸の部位と症状の特徴
「右側」「左側」「直腸」の3つの部位で、症状の現れ方が異なります
大腸がんのステージ分類
大腸がんの治療は、ステージ・部位・患者さまの状態に応じて、内視鏡治療・外科手術・薬物療法・放射線療法を組み合わせます。
| STAGE I(早期) | 内視鏡治療で完治が期待できる 粘膜〜粘膜下層浅層にとどまる早期大腸がん。ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)やEMR(内視鏡的粘膜切除術)で切除。多くは日帰り〜短期入院で対応可能です。 |
| STAGE II〜III(進行) | 外科手術+薬物療法の組み合わせ 大腸切除術(腹腔鏡下・ロボット支援・開腹)とリンパ節郭清が中心。ステージや部位に応じて術後補助化学療法を検討します。直腸がんでは術前化学放射線療法も。 |
| STAGE IV(進行) | 薬物療法が主軸、症状緩和も重視 化学療法・分子標的治療・免疫チェックポイント阻害薬などを組み合わせて治療します。近年は治療選択肢が大きく増え、生存期間の延長やQOL維持が可能となる症例が増えています。 |
大腸がん検診、まだの方はぜひ一度
大腸がんは早期発見が予後を大きく変える病気です。
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よくあるご質問
便潜血検査で陽性でした。がんの可能性はありますか?
便潜血陽性の方全員ががんというわけではありません。ポリープや痔核による出血のことも多いです。しかし、必ず大腸内視鏡検査で原因を確認することが重要です。「痔だから」と自己判断で放置せず、必ず精査を受けてください。
大腸内視鏡検査は苦しいですか?
検査の負担感には個人差がありますが、近年は鎮静剤の使用や技術の進歩により、苦痛の少ない検査が可能になっています。前日から検査当日にかけての下剤服用が最も負担に感じられる方が多いのですが、検査自体は多くの方で問題なく受けていただけます。詳細は事前にご相談ください。
ポリープが見つかったら必ず切除しますか?
腺腫性ポリープは将来のがんの元になり得るため、原則として切除が推奨されます。小さなものであれば検査中にその場で切除できることが多いです。切除により将来の大腸がんそのものを予防する効果が期待できます。
大腸がん検診はどのくらいの頻度で受けるべきですか?
便潜血検査は40歳以上で毎年受けることが推奨されます。大腸内視鏡検査については、初回で異常がなければ数年〜10年に一度が目安ですが、ポリープが見つかった方、家族歴のある方、症状のある方は個別に短い間隔での検査が推奨されます。
大腸がんは遺伝しますか?
家族歴が大腸がんのリスク因子であることは明確ですが、その多くは共通の生活環境の影響が大きいと考えられています。まれに強い遺伝的素因を持つ遺伝性大腸がん(リンチ症候群・家族性大腸腺腫症など)もあり、家族内での若年発症などがある場合は専門的な評価が検討されます。
血便がありますが、痔だと思っています。検査は必要ですか?
血便の原因は痔核が最多ですが、大腸がん・大腸ポリープ・炎症性腸疾患など様々な原因の可能性があります。特に40歳以上の方、血便が続く方、便通変化を伴う方、痔核の治療で改善しない方は、必ず大腸内視鏡検査で確認することをおすすめします。
大腸の健康を守る、一歩を踏み出しませんか
大腸がんは早期発見できれば、体への負担が少ない治療で治せる病気です。
ご自身とご家族のために、まずは検査からご相談ください。
当院の大腸カメラ検査の特徴
- 苦痛を抑えた挿入技術で、体への負担に配慮
- 必要に応じて鎮静剤の使用も可
- ポリープが見つかった場合は、その場で日帰り切除にも対応
- 異常所見があれば同時に組織検査(生検)を実施
- AIによる診断サポートで、微小な病変の見落としを軽減
- Webから検査予約が可能