B型・C型肝炎

B型・C型肝炎とは?

B型肝炎・C型肝炎は、それぞれB型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルスに感染することで、肝臓に炎症が起こる病気です。どちらも自覚症状が乏しいまま進行することが多く、気づかないうちに感染しているケースも少なくありません。放置すると、長い年月をかけて肝硬変や肝がんへと進むことがあるため、早めに感染の有無を知り、適切に管理することが大切です。近年は治療法が大きく進歩し、C型肝炎は飲み薬でウイルスを排除できる時代に、B型肝炎もウイルスをしっかり抑えて健康に過ごせる時代になっています。「健診で指摘された」「一度も肝炎の検査を受けたことがない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

肝炎ウイルスに感染していると聞くと、不安に感じる方も多いかもしれません。しかし、近年の治療の進歩により、状況は大きく変わっています。C型肝炎は、飲み薬(DAA)によってウイルスを体から排除できるようになりました。B型肝炎も、ウイルスを完全に消すことは難しいものの、飲み薬でしっかり抑え込み、肝硬変や肝がんへの進行を大きく防げるようになっています。大切なのは、まず検査で自分の状態を知り、必要な管理を始めることです。

肝炎の症状

B型・C型肝炎に共通する大きな特徴は、「症状が出にくい」という点です。だからこそ、症状の有無にかかわらず、検査で確認することが重要になります。

多くは無症状
特に慢性の肝炎では、自覚症状がないまま静かに進行することが多く、健診などで偶然見つかることも少なくありません。
倦怠感・疲れやすさ
なんとなく体がだるい、疲れが取れにくいといった症状があらわれることがあります。見過ごされやすいサインです。
食欲不振・吐き気
食欲がわかない、吐き気がするといった症状がみられることがあります。急性肝炎では強く出ることもあります。
黄疸・褐色の尿
炎症が強いときには、皮膚や白目が黄色くなる黄疸(おうだん)や、尿の色が濃くなるといった症状が出ることがあります。

お腹が張る、むくむ、皮膚や白目が黄色くなるといった症状は、肝硬変など病気が進行してからあらわれることが多いサインです。こうした症状が出る前の段階で見つけることが何より大切です。過去に輸血を受けた方、健診で肝機能の異常を指摘された方、これまで肝炎の検査を受けたことがない方は、症状がなくても一度検査をご検討ください。

どうやって感染するのか

B型・C型肝炎は、主に血液を介して感染します。日常生活のふれあいでうつることは基本的にありません。正しい知識を持つことが、予防と安心につながります。

過去の輸血・血液製剤
特にC型肝炎では、検査体制が整う以前(1992年頃より前)の輸血や血液製剤が主な感染経路でした。
注射器の使い回しなど
過去の医療行為での注射器の再使用や、違法薬物の注射器の共用などが感染の原因となることがあります。
母子感染(主にB型)
出産時に母から子へ感染することがあります。現在は予防対策により、感染リスクは大きく下げられています。
性感染(主にB型)
B型肝炎は性行為を介して感染することがあります。C型肝炎ではこの経路は比較的まれとされています。

食器やお風呂、トイレの共用、握手やせきなど、日常的なふれあいで肝炎ウイルスがうつることはありません。ご家族に感染者がいても、過度に心配する必要はありません。B型肝炎については、ワクチン接種による予防が可能です。歯ブラシやカミソリなど血液が付きうるものを共用しない、といった基本的な配慮で十分に対応できます。

検査をおすすめしたい方

肝炎は自覚症状が乏しいため、思い当たることがある方は、症状がなくても一度検査を受けておくと安心です。多くの場合、一度の血液検査で確認できます。

過去に輸血や大きな手術を受けた方
特に1992年頃より前に輸血や血液製剤の投与を受けた方は、C型肝炎に感染している可能性があります。過去に大きな手術を受けた方も、一度の検査をおすすめします。
健診で肝機能の異常を指摘された方
健診でAST・ALT(肝機能の数値)の異常を指摘された場合、その原因のひとつとして肝炎ウイルスの感染が考えられます。慢性肝炎は症状なく進むことが多いため、早めの確認が大切です。
ご家族に肝炎の方がいる
家族内で感染している可能性があるため、B型・C型肝炎のご家族がいる方は検査をおすすめします。B型肝炎の場合は、ワクチンによる予防も検討できます。
これまで肝炎ウイルス検査を受けたことがない方
肝炎ウイルスの検査は、感染の有無を知る大切な機会です。一度も受けたことがない方は、この機会にぜひご検討ください。自治体による肝炎ウイルス検診が利用できる場合もあります。
免疫を抑える治療を受ける予定の方
がんの化学療法やステロイドなど、免疫を抑える治療を始める前には、B型肝炎の感染歴の確認が推奨されます。過去に治った方でもウイルスが再び活発になることがあるため、治療前の評価が重要です。

健診で肝機能異常を指摘された方へ

まずは自分の感染状態を知ることから。
血液検査で簡単に確認できます。

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よくあるご質問

健診で「肝炎ウイルス陽性」と言われました。どうすればいいですか?

陽性という結果は、感染している可能性を示すものです。実際に現在も感染しているか、肝臓の状態はどうかを詳しく調べる必要がありますので、消化器内科・肝臓内科の受診をおすすめします。多くの場合、追加の血液検査などで状態を確認し、治療が必要かどうかを判断します。まずは落ち着いて、早めにご相談ください。

C型肝炎は完治しますか?

近年登場したDAAという飲み薬により、多くの方でC型肝炎ウイルスを体から排除できるようになりました。年齢や肝臓の状態によって治療の進め方は異なりますが、以前に比べて治癒が期待しやすい病気になっています。詳しくは検査結果をもとに医師にご相談ください。

B型肝炎は完治しますか?

現在の医療では、B型肝炎ウイルスを完全に消し去ることは難しいのが実情です。ただし、飲み薬でウイルスをしっかり抑えることで、肝炎を落ち着かせ、肝硬変や肝がんへの進行を大きく防ぐことができます。「ウイルスとうまくつきあいながら健康に過ごす」ことが十分に可能な病気です。

家族に感染させないためには?

B型・C型肝炎は、主に血液を介して感染します。歯ブラシやカミソリなど血液が付きうるものを共用しない、傷ができたときは血液の処理に気をつける、といった配慮が有効です。B型肝炎ではご家族のワクチン接種も検討できます。食器やお風呂の共用など、日常のふれあいでうつることはありませんので、過度に心配する必要はありません。

高齢ですが、今から治療する意味はありますか?

年齢だけで治療をあきらめる必要はありません。特にC型肝炎の飲み薬は体への負担が比較的少なく、高齢の方でも受けやすい治療です。ウイルスを抑えたり排除したりすることは、その後の肝臓の健康を守ることにつながります。まずは一度、状態を確認するところから始めましょう。

お酒は飲んでもいいですか?

肝炎がある方は、肝臓への負担を減らすため、飲酒を控えることが望ましいとされています。特に肝炎の勢いがある方や肝硬変のある方は、禁酒が勧められます。状態が落ち着いている方についても、適量は担当医とご相談のうえで判断してください。

肝炎の検査・治療について、お気軽にご相談ください

B型・C型肝炎は、早めの検査と適切な管理・治療で見通しを大きく改善できる病気です。

不安な点を丁寧にお伺いし、必要な検査・治療をご提案いたします。

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